トマトとツナのパスタ

毎月仕事をくれていたウェブメディアが、なくなることになってしまった。

去年、自分がフリーランスの仕事をはじめてからわりとすぐのタイミングで声をかけてもらって、それから毎月コンスタントに依頼をもらっていた。20代の働き方についてのメディアで、内容も興味深かったし、編集の方の年も近くてやりやすかったのでとても残念。

一方で、フリーライターの仕事ってこういうのを繰り返して過ぎていくのかな、と思ったりもする。ウェブメディアは乱立状態だし、ずっと続いていくだろうと思っていた雑誌がいきなり廃刊、なんてニュースも珍しくない。愛着がある仕事でもそんなにない仕事でも終わりはあって、そして終わりは始まりでもある。電車を乗り継ぐみたいにしながら続けていくのだ。

今はたとえるなら一つの終着駅に立ち、さて次はどの電車に乗ろうかな、どんな場所に行きたいかな、と考えているところだろうか。ぶっちゃけ割と暇で、この生活だと毎月微妙に赤字、という感じ。焦ってそんなにやりたくない仕事をしても心がつらいし、ちょっとずつ貯金を切り崩してもゆっくりやってこ〜!なんて思っていた矢先、住民税の通知が届いて背筋が凍った。やってみたいことを探す=お金以外の価値を優先しつつも、稼ぐこともきちんと考えなくてはならない。清貧への憧れみたいなものはあるし、お金に対して批評的でありたいとも思っているけど、東京のザ・消費社会的な暮らしをやっぱり自分は楽しんでいて、それを強く否定する気持ちも今のところない。だったら、それを我慢しなくちゃいけないような状況は避けたい。

 

まあ、そんな面倒臭いことをあれこれ考えていてもすぐに仕事が降ってくるわけでもないので、いろいろ探りながら節約する方向で生活を黒字に近づけていくことにする。消費社会は楽しいけどめちゃめちゃお金が大好きなわけでもないし、フリーランスだと仕事に追われて他のことまで手が回らない、という時期は自分では選べず唐突にやってくるものなので、暇なうちは身の丈にあった善良な暮らしを追求しよう。そしてそんなことを考えていて時間を持て余している人間のする節約といえば、やっぱり自炊だ。いや、わからないけど少なくとも自分にとっては。別にこんなこと言い出す前から自炊はよくしているし、料理は普通に好きなのだけど、節約という切実さがあるのも嫌いじゃない。一人当たりの原価を計算しながら(この値段でこんなうまいもんが腹いっぱい食えるのかよ〜!)とか思うのは、料理をおいしくいただくスパイスでさえあるとも思う。根がケチな人間だけが味わえるスパイスであります。

ということで、今日はトマトとツナのパスタを作る。ぐらぐらと湯を沸かしながら、自分のためだけにご飯を作るのって久しぶりかも、と思う。恋人と同棲してからというもの、ご飯を作るとすればそれはいつも二人分で、向こうが用事で家にいない時などは外食で済ませがちだった。このパスタは一人暮らしをしていたときによく作っていたもので、ちょっと懐かしささえ感じる。

トマト1個を4等分し、それを2〜3等分に切る。ツナ(1缶)はオイルごとフライパンに入れ、弱〜中火で熱する。強火でやっても良さそうだけど、ツナが爆発して油がはねるのが怖いので弱火が多い。ある程度温まったらトマトを入れて、塩胡椒で味付けをする。塩をトマトにしっかりかけると、水分が出てトマトの味がツナにも絡むような気がする。

並行してパスタを茹で、茹で上がったらフライパンに移し、あえたら完成。我が家には粉チーズがないのだが、スライスチーズをちぎって混ぜてもおいしい。

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