2017/4/7

ある打ち合わせで、自分にウェブライティングの実績があまりないことを言及され、少し言葉に詰まった。ウェブで執筆することももちろんあるのだけど、僕が主にやっているのは比較的硬い文体のもの。たとえばライターが一番最初に自分の名前を名乗ったり、主観をばしばし入れ込むようなものは実はほとんど経験がない。

会社では紙の媒体が多かったし、正直、紙のほうがウェブよりも断然原稿料が良い(今は)。ウェブでは1文字1円などの冷静に考えれば価格破壊を起こしている状況がわりと普通になっているし、さすがにそこまでではないにせよやっぱりウェブの記事は紙に比べると単価が安い。その分ウェブのほうが敷居が低いので、そこからライターをはじめる人も多くて、誰でも挑戦できるというメリットがある一方で記事のクオリティに問題があるものも多くて…と、そんな構造を見ているとウェブより紙のほうが偉い、みたいな考え方になりがちだ。特に僕が所属している会社はそういう考え方が強く、自分もそこで刷り込まれたような気がする。ウェブ記事しか書いたことがなければライターとして半人前だ、くらいに考えている人もいた。そんなこと言っててもなあ、と思いながら聞いていたけど。

とはいえ、自分もどこかウェブで書くことに対してしっかりとした対策や勉強をしてこなかったのは事実で、きちんと学ばないといけない。よく読まれている記事が数字でわかるというのは、ある意味紙以上にシビアだ。ウェブにはウェブの方法論があるし、光明がある。

以前別の編集者の知り合いが「自分たちは紙に親しんで育っているから紙のほうが読みやすいと言うけど、2010年代に生まれた子どもは最初からスマホ電子書籍があるから、そっちのほうが読みやすいという子が出てきても不思議ではない」と言っていて、膝を打つ思いだった。最近の子はアニメに慣れすぎてマンガのコマ割りが読めない、という話も半分ネタだと思って聞いていたけど、それは退化ではなく変化なのだ。自分も200年前の江戸時代に書かれた手紙とか読めないし。

今はまだその時ではないけれど、自分が生きてるうちに切り替わる瞬間がくるんだろうな。